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朝鮮通信使は主として将軍家を祝賀するためにやってきた

朝鮮通信使は主として将軍家を祝賀するためにやってきた国使であり、中国皇帝に対する朝貢使節と同様の役割、すなわち将軍の権威の誇示に利用された。同時に鎖国を国是としていた当時の日本において、間接的にではあっても中国文化に触れることのできる数少ない機会でもあり通信使の宿泊先には多くの日本の文人墨客が集まり、大いに交流がなされるという副産物をもたらした。藤原惺窩をはじめとした儒家同士も交流があった。

江戸時代を通じて朝鮮通信使一行のための迎賓館として使用された備後国鞆の浦(現在の広島県福山市鞆町)の福禅寺境内の現在の本堂と隣接する客殿(対潮楼)は江戸時代の1690年(元禄3年)に建立され、日本の漢学者や書家らとの交流の場となった。1711年(正徳元年)に従事官の李邦彦が客殿から対岸に位置する仙酔島や弁天島の眺望を「日東第一形勝(朝鮮より東で一番美しい景勝地という意」)と賞賛し、1748年(寛延元年)に正史の洪啓禧が客殿を「対潮楼」と名づけた書をのこし、それを額にしたものが対潮楼内に掲げられている。

通信使一行の行列見物は庶民にとって大きな娯楽であった[10]反面、通信使の往来路であると否とにかかわらず、武蔵・相模以西の東海道・畿内・西国の農民には労役の提供や費用の負担が求められ[11]、通信使の来朝は農民達にとっては臨時に重い負担を強いられるものでもあった[12]。そして、文化の違いや日本人に対する侮りから、通信使一行の中には、屋内の壁に鼻水や唾を吐いたり小便を階段でする、酒を飲みすぎたり門や柱を掘り出す、席や屏風を割る、馬を走らせて死に至らしめる[13]、供された食事に難癖をつける、夜具や食器を盗む、日本人下女を孕ませる[14] 魚なら大きいものを、野菜ならば季節外れのものを要求したり、予定外の行動を希望して拒絶した随行の対馬藩の者に唾を吐きかけたり[15]といった乱暴狼藉を働くものもあった。警護に当たる対馬藩士が侮辱を受けることはしばしばあり、1764年(宝暦14年)には大阪の客館で、対馬藩の通詞・鈴木伝蔵が杖で打ち据えられ、通信使一行の都訓導・崔天崇を夜中に槍を使って刺殺するという事件まで起こっている。
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また一説には、友好使節のはずの朝鮮通信使が、当時の朝鮮人と日本人の間の文化の違いからかえって偏見を生み、のちの征韓論や植民地支配に繋がったとする考えがある[16]。当時の日本人には朝鮮人の肉食文化が野蛮なものに見えたことが原因であるとし、その根拠として『画図入(えずいり)朝鮮来聘記全』内の狂詩における「通信使が寺の中に魚や肉を持ち込んで食い散らかしている」という表現、及び淀藩の資料『朝鮮人来聘記』内の朝鮮聘礼使淀城着来図の絵に描かれたうちの一部(右図)を「通信使一行が町人の飼っている鶏を盗んで逃げようとし、日本人と喧嘩になっている」様子だとしたうえで挙げている。また『朝鮮人来聘記』や『朝鮮人来朝記』といった当時の資料に、三韓征伐や秀吉の朝鮮出兵を持ち出して朝鮮通信使を朝貢使節と見なそうとしている記述があることも併せて論拠としている。

その一方、基本的に日本人を「倭人」として見下しながらも古く室町には平仮名、片仮名と言った固有文字の存在に、江戸時代には京都、大阪、江戸といった都市の絢爛豪華さに驚いた。1420年の回礼使である宋希景は乞食が食物ではなく銭を欲しがるような貨幣経済の発達に対して驚きの声を上げた(その時の李氏朝鮮では、都市部で楮貨という紙幣が流通していた程度で、貨幣経済と呼ぶに足るものが成立しておらず、布・米を媒体とした物々交換が主であったため)といった記録が残っており、また、朝鮮で後に飢饉を救ったサツマイモ(宝暦度 1764年(宝暦14年))や揚水式水車など、日本から相応の文物を持ち帰っていたようである。特に歴代の朝鮮通信使は日本の揚水式水車に興味を示し、幾度もその構造を絵図面に写して自国に持ち帰ったものの、その後に李氏朝鮮でこの種の水車が用いられたという歴史がないことから実現はしなかったようである。ただしこのような事実は、現在の韓国の歴史認識と背反しているため、韓国側では日本側による捏造・歪曲とされることが多い。またこのような史実を日本側が主張することで、韓国側に反発が起こることも多い。

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2009年05月31日 13:14に投稿されたエントリーのページです。

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